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妊娠中の歯科治療


 

こんにちは!!千葉市稲毛区にある「しのはら歯科医院」院長の篠原和宏です。

院長ブログを始めて早いもので1年が過ぎました。これまで医院のイベントや自分のプライベートのことなど、あまり歯科に関係ないことを多く投稿してきました(^^;そこで、患者さんにもっと歯科のことについて詳しく知ってもらおうと思い「歯科の豆知識ブログ」を始めました☆(^O^)

 

記念すべき第1回目は「妊娠中の歯科治療」についてです。

 

 

もし妊娠している現在、お口の中で気になることがございましたら、すぐに歯科医院で治療してもらうことをおススメします。出産までに健康なお口の状態を作っておくことが、お母さんにも赤ちゃんにも大切なことなのです。なぜなら、出産後は赤ちゃんのお世話で、お母さん自身のことは後回しになってしまうからです。結果的に歯をたくさん削らなくてはいけなくなることにより、神経を抜いたり、抜歯しなければならない状況になってしまうかもしれません。そうなると治療期間が長くなってしまい、まとまった期間が必要になることが多いのです。また妊娠中はホルモンバランスが崩れることにより、「妊娠性歯肉炎」が起こりやすくなります。症状としては、歯肉の発赤や腫脹、歯肉からの出血などです。そのため、定期的なクリーニングが重要になってきます。プラークコントロールをしっかり行うことにより、歯肉の炎症を抑えることも可能になるのです。しかし、やはり気になるのが「妊娠中に歯科治療を行っても大丈夫なのか!?」ということです。そこで、妊娠中に歯科治療を行える時期や治療法、避けた方がよい治療などを紹介していきたいと思います。

 

 

①治療の時期

基本的には妊娠中期(5カ月~7カ月)であれば、ほとんどの方が問題無く治療できます。それ以外の時期でも、お母さんの体の状態や治療内容によっては可能ですので、お気軽に歯科医にご相談下さい。

 

 

②レントゲン撮影による影響

歯科のレントゲンは口腔内のみを撮影するものであり、お腹や子宮からも離れており、また撮影する時には防護エプロンを着用していただくようになっているため、赤ちゃんへの影響はありませんのでご安心下さい。

 

 

③歯科麻酔

歯科で使用する麻酔は歯肉に打つ局所麻酔なので、赤ちゃんへの影響は心配ありません。

 

 

④虫歯治療、歯周病治療

妊娠中でも一般的な歯科治療を行うことができます。しかし、つわりのある妊娠初期には治療が困難な場合があります。また、妊娠すると唾液の量が減りお口の中が酸性に傾くため、虫歯ができやすい環境になります。治療中はお母さんとお腹の中の赤ちゃんのことを考慮して、治療用チェアをなるべく倒し過ぎないよう、楽な体位を取ってもらえるよう配慮しながら治療を行います。

 

 

⑤抜歯などの外科的処置

抜歯や外科的処置を行うことにより、腫れや痛みが強く出ることがあります。その場合、痛み止めや抗生物質のお薬を飲んでもらうことになるかもしれません。原則として妊娠中の方にお薬は出しませんが、我慢することができない場合には産婦人科の先生と相談したうえでお出しすることもあります。基本的に胎盤を通過するお薬は避けるようにし、お腹の赤ちゃんに影響の無いものを選択するようにしています。そのため、お薬を飲まなければならないような抜歯や外科的処置は、なるべくなら避けた方が良いと思います。

 

 

⑥補足

歯周病菌は赤ちゃんに悪い影響を及ぼすと言われています。赤ちゃんのいる子宮には、妊娠中お母さんからたくさんの血液が入りこんできます。そのため、妊娠中のお母さんに感染があると、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染することがあります。重度の歯周病になると、歯肉で起こった炎症性の物質が血液を通して全身に広がります。すると、子宮を収縮する物質の分泌が促進され、本来の出産予定よりも前に子宮収縮を引き起こしてしまいます。歯周病は低体重児出産や早産のリスクを7倍高めるという調査結果も報告されています。

 

 

≪まとめ≫ 

母子共に健康でいられるためには、定期的な予防が重要になってきます。妊娠前から定期的にクリーニングを行い、しっかりと予防を行っていれば、妊娠中もそれほど虫歯や歯肉炎になることはありません。もしも産婦人科で妊娠がわかった帰り道、お口の状態を見せにどうぞ「しのはら歯科医院」へお越し下さい。