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抗血栓療法の薬を服用されている方の抜歯に注意


 

前回の豆知識ブログで、BP製剤を服用されている方は抜歯後に顎骨壊死を引き起こす可能性があることをお話させていただきました。今回のテーマは、抗血栓療法の薬を服用されている方の抜歯についてです。血栓とは血の塊のことで、それが血管を詰まらせることによって心筋梗塞や脳梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症などを引き起こします。血栓によって血管が詰まるのを防ぐために、血液をサラサラにするお薬を服用することを抗血栓療法と言います。しかし、血栓が出来にくくなるとその弊害として出血した際には血液が固まらず、止血が困難になることがあります。そのため、抗血栓療法の薬を服用している場合には抜歯後に出血が止まらないという事態になるのです。

 

 

 

 

≪抗血栓療法の種類≫

抗血栓療法には大きくわけて3つに分類されます。

①抗血小板療法

冠動脈血栓などの動脈系の血栓症の発症予防には、バイアスピリンなどの抗血小板薬が服用されます。

 

 

②抗凝固療法

心房細動時の左房内血栓、深部静脈血栓などの血流うっ滞部位の血栓予防にはワルファリンなどの抗凝固薬が服用されます。

 

 

③抗溶解療法

急性期の血栓溶解にはt-PA製剤などの血栓溶解薬が服用されます。

 

 

 

 

≪代表的な抗血栓症薬≫

①バイアスピリン

血液凝固作用のある血小板の生成を抑制し、血栓の形成を予防します。

 

 

 

 

②ワーファリン

ビタミンK依存性凝固因子の働きを抑えて、血液の凝固を抑制します。ビタミンKを多く含む納豆や青汁を摂取するとワーファリンの効果が抑制されてしまうため、注意する必要があります。

 

 

 

 

 

≪抗血栓薬を服用中の方の抜歯≫

抗血栓薬を服用している場合、抜歯を行うと止血が困難になることがありますが、基本的には服用を中止してもらうことはありません。休薬することで血栓を原因とする発作が起き、死亡することも報告されているため、抜歯を行う際には、一度主治医の先生と相談することをオススメします。抜歯後の止血が困難な際には、止血剤を抜歯した穴に入れ、傷口を縫合することで出血を抑えることができます。しのはら歯科医院では、初診の際に問診票で現在服用されているお薬の種類をお伺いしているため、しっかり対策をした上で処置を進めさせていただきますのでご安心下さい。抜歯をした後に、「実は血液をサラサラにお薬を飲んでいるんです」と言われてしまうと対処が難しくなるため、必ず治療の前に服用しているお薬を教えていただけるようお願いします。

 

 

≪まとめ≫

以上のように抗血栓療法によって血液をサラサラにするお薬を服用されている場合には、抜歯後の止血に気を付ける必要があります。お薬を服用されている方は定期的にメンテナンスを受けて、出来る限り歯を抜かないようにしていきますが、どうしても抜歯しなければならない場合には主治医の先生と相談の上、しっかりと止血できるよう努めていきます。また、それ以外の服用中のお薬と歯科治療の安全性について気になる際には、稲毛区にあるしのはら歯科医院までお気軽にご相談下さい。