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義歯のお手入れ


 

加齢や老化と共に、虫歯や歯周病などによって歯を抜くことになり、入れ歯を使う機会が増えてきます。2013年の厚生労働省の調査によると、75歳をすぎた半数が部分入れ歯を入れており、85歳をすぎた半数が総入れ歯を入れています。入れ歯は入れたらそれで終わりではなく、しっかり清潔に保つ必要があります。入れ歯にもプラークが付着し、この中には多くの細菌が含まれているため口臭の原因となるだけでなく、誤って飲み込むことで「誤嚥性肺炎」の危険性もあるのです。では入れ歯はどのように手入れすれば良いのでしょうか。今回はご自宅でも簡単にできる義歯のセルフケアについてお話させていただきます。

 

 

 

≪義歯の洗い方≫

義歯を洗う時には専用の義歯ブラシを使いますが、ない場合には普通の歯ブラシでも大丈夫です。食事の後、まずは流水で大きな食べかすを洗い流し、柔らかめのブラシを使ってピンク色の歯肉の部分と人工歯との境目、あるいは銀の金具との境目を丁寧に磨きましょう。入れ歯の材料はデリケートなので硬いブラシは避けましょう。また、歯磨き粉は使用しないで下さい。ほとんどの歯磨き粉には研磨剤が含まれており、これは天然歯の表面の汚れを落とすために含まれています。天然歯は非常に硬いため研磨剤を使っても擦り減ることはありませんが、義歯は研磨剤により傷が付いてしまうことがあり、それによって汚れがたまりやすくなってしまうので注意しましょう。

 

  

 

 

 

≪義歯の保管≫

義歯を洗浄した後は、義歯洗浄剤を使うのが効果的です。洗い終えてしばらく外しておく時はそのまま放置せず、水を張った清潔な容器に入れておいて下さい。これは乾燥を防ぐためで、入れ歯はプラスチックで作られたものが多いため、乾燥するとヒビが入ったり変形したりする場合があるためです。夜の寝ている間は、口腔内に細菌が繁殖しやすく、また粘膜を休ませるためにも必ず外しておきましょう。

 

 

 

 

 

≪メンテナンスの重要性≫

高齢になるほど物を飲み込む力が弱くなり、食物などを誤って気管に送り込んでしまう「誤嚥」を起こしがちです。歯周病菌など、口の中の細菌が気管から肺に入り繁殖することで、誤嚥性肺炎を引き起こします。入れ歯だけでなく、口腔内の残っている歯をキレイに保つためにも、定期的なメンテナンスを受けるようにしましょう。

 

 

 

≪まとめ≫

義歯は作成した直後はぴったり適合していますが、年齢と共に歯肉が痩せてくることで適合も悪くなってきます。また、一番重要なのは残っているご自身の歯を1本でも多く残すことです。義歯や口腔内のメンテナンスについて気になることがあれば、稲毛区のしのはら歯科医院までお気軽にご相談下さい。