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歯科用レントゲン撮影の安全性


 

2011年の東日本大震災以降、現在の日本では放射能や放射線量に対して、どうしても過敏になってしまっていることは致し方ないことかと思います。それと同時に2011年以降、医療用のレントゲン撮影の放射線量に対しても不安や心配になる方が多くいらっしゃるのも事実です。結論から言いますと、医療の現場で使用されているレントゲン撮影は安全性が高いと断言できます。しかし、医療の現場で問題無いと言われていても、本当に身体への影響が全く無く、安全なのか疑問に思う方もいらっしゃると思います。そこで今回のテーマは、歯科用レントゲン撮影の安全性についてお話させていただきます。

 

 

 

歯科医療の現場で使われているレントゲンの放射線量や、自然界に存在する放射線量の単位はmSv(ミリシーベルト)で、実効線量と言われています。実効線量とは、全身の組織と臓器ごとにX線の影響を加味して計算した総線量のことです。

 

 

それぞれの放射線量について以下にまとめてみました。

①歯の部分的なレントゲン撮影(約0.01mSv)

歯の部分的なレントゲン撮影は、虫歯の深さや歯を支えている骨の高さ、歯根の状態を細かく見るために有効です。特に歯と歯のすき間にできた虫歯は、口腔内からは確認できないこともあるため、隣接面の虫歯を早期発見するのには最適です。放射線量は約0.01mSvとかなり低い数値になっています。

 

 

②歯の全体的なレントゲン撮影(約0.02mSv)

歯の全体的なレントゲン撮影は、大きな虫歯や親知らずの位置・方向を確認できるだけでなく、顎関節の異常や上顎洞の炎症など、口腔内だけでなく口腔周囲の状態もチェックすることができます。放射線量は約0.02mSvと部分的なレントゲン撮影の約2倍の数値ですが、それでも低い数値であることに変わりはありません。

 

 

③東京⇔ニューヨーク航空機往復旅行(約0.2mSv)

宇宙には高いエネルギーの放射線があり、宇宙線と呼ばれています。国際線の飛行機は高度1万メートル上空を飛行するため、搭乗中は常に宇宙からの高い放射線に被爆されていることになります。放射線量は約0.2mSvと、歯の全体的なレントゲン撮影の10倍の放射線量になりますが、この宇宙からの放射線は地上まではほとんど届きませんのでご安心下さい。

 

 

④世界平均の一人あたりの年間自然放射線量(約2.4mSv)

自然放射線とは、自然界にもともと存在している放射線のことで、大地や宇宙、大気中、食物などに含まれる放射線を言います。世界平均で1人あたり年間2.4mSvは必ず被爆していることになります。

 

 

 

続いて具体的な放射線量での、身体への影響についてまとめてみました。

⑤約100mSv

放射線業務従事者が1回の緊急作業で曝されてよい放射線の限度です。直ちに健康に影響を及ぼすことはありませんが、将来的にガンになるリスクが0.5%高まると言われています。

 

⑥約500mSv

全身被爆した際にはリンパ球の減少が起こります。リンパ球とは白血球の一種で、免疫能を担当する血液細胞です。そのためリンパ球が減少すると免疫機能が低下し、治癒機能が低下します。

 

⑦約1000mSv

急性放射線障害を引き起こし、吐き気や嘔吐、眼球の水晶体の白濁などの症状が現れます。

 

⑧約3000~5000mSv

脱毛、永久不妊、白内障、全身紅斑の症状が現れるだけでなく、致死率は50%にもなります。

 

 

 

 

 

 

≪まとめ≫

以上のように、歯科用レントゲンの放射線量は他と比較しても、かなり低い被爆量になっています。また、しのはら歯科医院ではレントゲン撮影をする際には防護服を着用していただくだけでなく、デジタルで撮影しているため、通常と比較しても被爆量はかなり少なくなっています。歯科医療においては、診療のために放射線の使用が不可欠であり、これは虫歯などの早期発見や治療にメリットがあるからです。「放射線」や「被爆」に対して恐いイメージをお持ちになる方もいらっしゃると思いますが、歯科医療で行う放射線(X線)検査は、身体に影響が出ない範囲で行われているので、ご安心ください。